カゴツルベ


初日に観てきました。
舞台は、セットなどがとても豪華できらびやかなのに対して、ストーリーは切なくて悲しかったです。
なにが悲しいかってやり切れないかって、誰も悪いと思えない所です。
はじめのほうの花魁たちの踊りや歌は見ものです。吉原が夢の場所っていうことがよく分かるような華やかさでした。
次郎左衛門は顔のあざのことでどれほど悩んでたんでしょうね。すごく、切ない。慕ってくれる治六もいたけど、治六とお市が仲良さそうにしてるの見て、きっとうらやましく思ってたんだろうな、って思う。そういうのもあって、八つ橋が優しくしてくれてコロっと惚れちゃったんだろうなー。美人だし、なおさら。八つ橋は次郎左衛門にとって唯一自分を受け入れてくれる人だったんでしょう。でも、相手は花魁。ああ切ない…。結局はお金がものを言う世界です。しかも八つ橋には好きな人がいる。もう絶望的。なのに次郎左衛門はお金をじゃんじゃんつぎ込んで、アホかと。結局、兵庫屋の女将にしてやられて身請けはできないし。本当にこの場面は悔しい。今思い出しても悔しいし悲しい。
カゴツルベっていうのは、きっと次郎左衛門の弱い方の心の表れなんだと勝手に解釈してる。
治六がなにもかも失った主人にたいして、無理やり笑いながら「あい」って返事をするシーンはもう…。
次郎左衛門が主人公だったからこういう風に感じたけど、主人公が変わればまた違うんだろうなって思う。
よく分からない文章なうえに長々と書いてしまった。はずかし!